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GuteReise

Eupholic Journey -Gute Reise-

Composer : ボンボヤージュ斉藤

 おはよう。昨夜はよく眠れたかい?
 ……はは、まあそう言わないでくれ。急な話で悪かったよ、ただ君にはぜひ旅をしてもらいたかったのさ。
 何? どこへ行くのかって? おいおい、昨日散々話したじゃないか。君はここ最近、記憶が曖昧になったりするのかい?
 まあいいや、君がユーフォリア帝国に興味があるっていうから、もっと詳しく知るにはユーフォリア帝国のアレコレを見てくるといいっていう話をしたんだよ。覚えてない?
 アレコレ? アレコレはアレコレさ。過去も、未来も。起こりうる現在も。なにもかもさ。どうだい、興味深くないかい?
 ……寝起きじゃあなんだから、しっかりと荷物を整えたらまた教えておくれよ。

 ん? 準備ができたのかい? 用意しておいた服もよく似合ってるよ。それを着てないと、こっち側に帰ってこれないから気をつけて。
 こっち側? ああ、この世界のことだよ。君が家に帰るためにはその服を破いたりしてはいけないんだよ。
 理由は別になんでもいいじゃないか。私が機嫌を損ねるから、とかでもいいよ?
 それから、君はごく自然な形で来訪者として各時代を訪れることになる。なぜなら、君の姿は他の者からは見えないし、感じることもできないからだ。そういうものなのさ。不審者扱いされて魔女裁判にかけられるよりはいいだろう?
 魔女裁判があるのかって? それは君の目でたしかめてきたらどうだい? 僕は少なくとも知らないな。

 おしゃべりが過ぎたな、まったく。とりあえず、わからないことがあれば、こめかみを三回叩くといい。僕にはそれで君が何か困っていることが伝わるし、君とコミュニケーションをとるスイッチにもなってる。もちろん意識上だけで、ね。
 さあ、そろそろ旅立ちだ。良い旅になるといいね。
 緊張しているのかい? まあ、未知の体験には付き物だからね。でも、大丈夫。なんたってこの僕がついてるからね。……おや、白い目をされてしまったよ。
 扉を開くよ? さあ、この白い光の先は帝国のある時代へと設定してある。ここをくぐれば君の求めていたものが目の前にある。すぐ目の前にね。

 気をつけて。良い旅を。

~帝国歴????年 見晴らしの良いどこかの国の丘の上から~

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