Cyber Cannon
Composer : Team SoundType
――レディース、エンジェントルメン! ボーイズ、エンガールズ!
サイバーキャノンを愛する全世界のファンの皆さん、こんにちは! 電脳空間一〇一区画からお送りしております第二十回「サイバーキャノン」にお集まりいただき、誠にありがとうございます! 実況は私ジョン・ウィーラー、解説は初代サイバーキャノンボーラーチャンピオンのストロング・キタザワさんでお送りしております。キタザワさん、今日はよろしくお願いします!
――はい、よろしくお願いします。
――さて、今年で第二十回目となるサイバーキャノン、あまりの盛り上がりぶりに会場からは電脳世界だというのに熱気を感じるようです!
中継でご覧になっている皆様からも見えていますでしょうか、各選手たちが続々と準備に入っております!
――各選手とも気合い十分といったところですね。これはいいレースが期待できそうです。
――さて、選手たちが準備を進めている間にルールのおさらいをしましょう。サイバーキャノンは電脳空間にて行われるキャノンボールレースです。ルールは至って単純、決められたルートで目的地へ辿り着き、一番早かった選手が優勝! それ以外は何でもアリのド派手なレースです! 気になる賞金の方ですが、今年もしっかり用意されてありますよ! 果たしてこの賞金と、勝利の栄冠を掴むのは誰なのでしょうか!?
コースはモニターに映し出されているとおり全八セクション、総距離は現実世界で一〇〇〇キロ相当の非常に過酷なコース設定! キタザワさん、このコースをどうご覧になりますか?
――そうですね、第四セクションのジャミング地帯をどう切り抜けるかが勝負の分かれ目になりそうなところですねえ。
――っと、各選手準備が整ったようです。それでは、順番に選手の紹介に移らせていただきます。まずは第一走者、今年も連覇なるか、ユーフォリア帝国代表! アラン・オードリー選手――!
* * *
マシンに乗り込み、アランは大きく息を吸う。不揃いな無精髭に手で触れ、息を吐き出す。もうすぐレースの号砲が鳴り、全世界がその行方を固唾を呑んで見るのだというのに、アラン・オードリーの胸中はこの乱痴気騒ぎに似つかわしくないほどに澄み渡っていた。会場の熱気は確かにすさまじいが、彼にとってそれはさしたる問題ではない。
懸念ごとは別にあった――サイバーキャノンで優勝する。そして金と地位を手に入れる。それが今のアランの全てであった。
二十回目の開催となる「サイバーキャノン」。電脳空間で行われるキャノンボールレース。当初こそ命知らずの愚か者が集まるレースという趣であったが、それに目を付けた各国の大企業が技術を提供し、ひいてはそれを擁する国家までが介入するようになり、今では各国が技術力を競い合う舞台へとその姿を変えた。
そのサイバーキャノンへの招待状は、とある日の昼下がりにアランの元へと届いたのだった。
街角に佇む何でも屋、「ユーティリティ」。その戸を叩く音でドアノブを回したアランが見たのは、黒いスーツを身にまとった大男の姿だった。目を見張るアランを余所目に、彼は深く響くような低い声で言葉を発した。
「アラン・オードリーだな。中で話がしたいのだが、少しいいかな」
「はあ……」
言われるがままに思わぬ賓客を通し、アランはその向かいに座る。男から放たれるただならぬ雰囲気に、アランの身が竦む。やはりアランの態度など意に介することなく、胸ポケットから名刺を取り出して差し出す。アランには書いてあることの半分も理解できなかったが、ともかく彼がユーフォリア帝国のお偉方であるということだけは理解できた。
「……帝国のお偉いさんが、俺に何の用すか」
「端的に言おう。次のサイバーキャノンに出てもらいたいと思っている」
「は?」
一瞬状況が飲み込めず、アランは首を傾げた。男は懐から紙を取り出し、アランの前に広げて見せる。そこにはアランの個人に関する情報がずらりと並んでいた。男の視線がその上に落ち、アランも釣られて目を落とす。
「アラン・オードリー。ここで何でも屋を営んでいるな。依頼の中には電脳空間での活動も含まれていると聞くが」
「まあ……そうすね」
アランの引き受ける依頼は多岐にわたる。猫探しから人捜し、電脳世界での工作活動まで。よほど人の道に反していない限りは、あるいは適切な対価が支払われている限りは、頼まれた仕事は断らない。それがアランのポリシーであった。……たとえそれが、後ろ暗い仕事であっても。ゆえにアランは「何でも屋」であった。
嫌な気配を感じ取り、アランは顔を上げる。目の前の男の口角が、わずかに引きつったような気がした。
「……何が目的だ」
「まあそう身構えるな。こちらとて手荒な真似はしたくないし、何よりお前の腕を買ってるんだ」
ずい、と男が身を乗り出す。彼はあからさまにあくどい表情をしていた。
「どうだ、ひとつ取引といこう。お前はサイバーキャノンに出る。我々は秘密裏に開発している技術をテストする。お前が優勝したら賞金は全てお前のものだ。こちらとしては新技術のテストと披露ができればいいのだからな。どうだ、悪くない条件だろう」
「…………」
アランの喉が鳴った。男の言うとおり、アランにとってこれはまたとないチャンスであった。帝国から目を付けられているとはアランにも思いもよらなかったが、これを承諾すれば目を付けられることも少しは減る。加えて優勝すれば金と地位が手に入るというおまけ付きだ。金があれば、汚れ仕事に身をやつす必要もなくなるだろう。その想像に、アランの口角は自然と引き上がった。
「分かった、引き受けよう。その代わり……賞金とは別で、しっかりギャラは払ってもらうからな」
「フッ……噂通りの奴だな。いいだろう、契約成立だ」
男の分厚い手を、アランの引き締まった手が握る。こうしてここに、ユーフォリア帝国代表が秘密裏のうちに誕生したのであった。
会場の歓声がアランを深い思索の海から引き戻す。長い時間回想しているように彼は思ったが、実際はそれほど時間は経っていないようであった。改めて、アランは大きく深呼吸をした。
――不足はない。練習はした。チューニングもバッチリだ。『秘密兵器』の準備もばっちりだ。負けるビジョンなんて、万に一つもない。
彼の表情に笑みが浮かぶ。目の前にはスタートラインを隔てて、長い長いストレートが広がっている。アランにはそれが、大いなる野望へと飛び立つための滑走路に見えて仕方がなかった。
「……さあ、やってやろうじゃないか」
アナウンスされる彼の名に会場が歓声を上げる。アランのボルテージは、今や最大級にまで高まっていた。
* * *
――続きましては、ルーシャ共和国代表、弱冠十三歳の天才少女! 選考テストではぶっちぎりの好成績を見せてくれました! 南方からの刺客、ニーナ・ノスコーヴァ選手――!
* * *
――きゃあきゃあという歓声が辺り一帯に立ちこめている。大人から子どもまで、男も女も関係なく声を上げ、それらが全部わたしの耳に突き刺さる。うるさいなあ。どれもこれも耳障りだ。熱狂するのは分かるけれど、わたしには関係のない話だ。
マシンの閉鎖空間越しでも聞こえてくる雑踏に耐えかねて、ノイズキャンセリングのヘッドホンを装着する。そうしてレース開始までの気を紛らわすため、思索にふける。
わたしにとってサイバーキャノンとは、十三年の短い人生の全てだ。わたしに両親はいない。……いや、生物学的にはいるのかもしれないけれど、それをわたしが認知したことは一度もない。わたしは、ほの暗い研究室の、疑似羊水で満たされたガラスの中で生まれた。いわゆるデザイナーベイビー、というやつらしい。
単にサイバーキャノンと言っても、誰でも参加できるわけではないらしい。人に向き不向きがあるように、電脳空間での活動にも適性がある。昔はそうでもなかったらしいけれど、今では適性のある人間を選りすぐって参加させているみたいだ。それだけどの国も勝つために必死だということなのかもしれない。
そして適性にも優劣がある。では、極限まで適性を高めた人間が存在すれば? ……そうして生まれたのが、わたし。サイバーキャノンのために生まれ、サイバーキャノンのために育ち、サイバーキャノンのためにここにいる。それがニーナ・ノスコーヴァという少女。祖国の人民総代様は、わたしのことを「サイバーキャノンの申し子だ」なんてからかった風に言っていたっけ。
「はあ……」
ふと視線を窓に投げかけ、電脳空間にごった返す観客の姿を見る。こんなに人が多いところは初めてだし、こんな騒がしいのも初めてだ。念のためと思ってヘッドホンを持ってきたのは正解だった。民間人が過ごす街に出たことはあるけれど、こうした喧噪へ向かおうとすると、決まって同伴の研究員に止められてしまっていた。わたしにはサイバーキャノンのことに集中していてほしいらしかった。
それにしても、サイバーキャノンに勝つためだけにデザイナーベイビーを作り出し、なおかつそれに英才教育を施すなんてバカみたいだ。十三歳になって、ある程度物事が分かるようになって、改めてそう思う。
けれど、このレースはただのレースではなく、今や国家の威信を懸けた競争の場に変わってしまっているし、わたしもそれは重々承知している。わたしが勝てば、国民が元気になる。それで国はもっと豊かになる。国威発揚? というらしい。
それに、生まれてきたことが嫌なわけじゃない。本当の親ではなかったとしても、研究員さんにはたくさんの愛情を注いでもらったし、ここまで来るための衣食住を提供してくれた。だから、わたしはその恩を返したい。サイバーキャノンに勝って、ルーシャ共和国の技術を世に知らしめる。それがわたしの使命だ。
……ただ、他の人にとってのサイバーキャノンとは何なのだろう。きっとわたしとは違う、もっと別のために参加している人もいるのだろう。何のために走るのか、不意にそれが知りたくなった。そんな気持ちで隣のマシンを見ると、窓越しに無精髭の男の人と目が合った。彼はこちらの姿を認めるなり、小さく手を振ってきた。それに何と言っていいか分からず、思わず顔を背けてしまった。
深呼吸をひとつし、目の前に広がる道に視線を向ける。
何はともあれ、わたしは走るまでだ。この日のためにわたしは生きてきたし、この日こそがわたしの人生の意味だと言っていい。だから走るし、走らなきゃいけない。
今日、わたしは機械になる。ただのひとつのミスもない、完璧なテクニックでライバルを出し抜き、そして優勝する。そうだ。それこそがわたしだ。
サイバーキャノンのために生まれ、サイバーキャノンのために育ち、サイバーキャノンのためにここにいる。
「……やれるわ、わたしなら」
だって、わたしこそが、サイバーキャノンそのものなのだから。
* * *
――続きまして第五走者、謎多き凄腕レーサー! 今回初参戦となりますメイルア連合王国より、クラリス・ケイフォード選手――!
* * *
けたたましい会場アナウンスが彼女の名を呼ぶ中、クラリスの注意はごった返す観客にも、前方に見えるコースにもなかった。彼女の視線はただ手元の紙へと向けられていた。
「……前情報通り、いろいろ集まってるわね。さながら電脳技術の大博覧会って感じかしら」
今大会の参加者リストを眺めながら、クラリスは恍惚とした笑みを浮かべる。彼女にとってサイバーキャノンでの勝利はさほど重要な事柄ではなかった。無論勝利して栄光を得ることも悪くはないが、それ以上にやるべきことが彼女にはある。
メイルア連合王国――ユーフォリア帝国が座する大陸からメイルア海を挟んで南、もうひとつの大陸にその領土を構える、四つの自治領からなる王国。過去にユーフォリア帝国の領土を狙い、ユースデイア国をそそのかして挟撃を行った歴史を持つ国。当時はユーフォリアの奇策の前に敗北を喫したが、メイルア王家はその野望を忘れてはいなかった。
メイルアの野望――それは、領土と世界の交易路を独占し、「日の沈まぬ王国」を実現すること。代々続く王家の悲願でありながら未だ成就されたことはなく、そのため王家は悲願成就のためあらゆる手を尽くしていた。ユーフォリアの挟撃もそのうちのひとつであり、そして今回のサイバーキャノン出場もそのひとつであった。
クラリス・ケイフォード。諜報に長けるメイルアのエージェント。彼女の使命は、このサイバーキャノンの場で他の参加者の技術を盗み取ることであった。
「……この機体、ジャミング装置を搭載してるのね。外からはそんな風に見えないけれど……小型化に成功してるってわけね。これはぜひうちにも欲しいところね――」
ぶつぶつと独り言を呟きながら、クラリスはメイルアのエージェントが入手したマシンの情報を指でなぞる。こうした資料が手に入るのもメイルアの諜報の賜物だ。まるでカタログの商品を品定めするかのように次から次へと視線を動かし、クラリスはマシンたちの品評をしていく。
その視線は、ある一枚の紙の上でぴたりと止まった。
「……! ユーフォリアの機体、ワープ航行が可能なのね……。原理は……見ただけじゃ分からないわね。アラン・オードリー……要注意だわ」
クラリスは奥歯を噛みしめ、渋い表情でその情報に目を通していく。打倒ユーフォリアはクラリスの悲願であり、彼女の愛するメイルアの悲願でもあった。かつて土をつけられた相手として、メイルアは彼の国を殊更にライバル視している。そんな相手にサイバーキャノンでも水をあけられそうだとなれば、クラリスの闘争心が黙ってはいなかった。
「ふふっ、面白いじゃない……所詮月は太陽に照らされているだけだってこと、思い知らせてあげるわ」
先ほどのような恍惚とした笑みではなく、自身の内から湧き出す感情のままに、彼女の顔に獰猛な笑みが刻まれる。サイバーキャノンのルールはただひとつ。「決められたコースで、誰よりも早くゴールに到達する」こと、それ以外の規定はなし。もちろん不正のないように参加者の動向はドローンで中継されているが、カメラの目が及ばない場面もいくつかある。そうでなくても、クラリスとメイルアにはいくらでも打てる手があった。
――相手にとって不足なし。このレースで必ずユーフォリア勢の秘密を暴き、裏をかいてやるわ。そして、いつかは日の沈まぬ王国を――。
「――最後に笑うのは私たちよ。今に見てなさい……!」
クラリスの注意はごった返す観客にも、前方に見えるコースにもなかった。彼女の思考はただひとつ、祖国の、そして自らの野望を叶えること。それだけだった。
* * *
――次が最終走者となります! 今年こそ王者の地位を奪還できるか、ユースデイア国代表! サトル・タカシマ選手――!
* * *
動悸がする。
息が詰まる。呼吸は次第に早さを増す。
到底レースに出るような健康状態ではない。
しかし、私は走らなければ。
――奇跡とは、いつ何時やってくるか分かるものではないのだから。
あれは忘れもしない、何の変哲もない昼休憩の日のこと。ユースデイアに名だたる工業系企業・ダイミツサイバーエレクトロニクス――の下請け企業――のさらに下請け企業に務める私たちのもとに、突如スーツ姿の男が現れた。
彼の言うところによれば、ダイミツでもサイバーキャノンに向けて技術提供することを決定したため、自社の中に候補者がいないか試験をしているのだという。こんな孫請けのところにまでやってくるくらいなのだから、その熱心さが見て取れるようだ。
そして、奇跡は彗星のごとく私の前にやってきた。
専用デバイスでのフルダイブの後、電脳空間の中で指示をこなしていく。十分ほどの軽い試験を終えて、デバイスを外した私がまず始めに見たものは――打ち震えるスーツの男と、いつになく神妙な面持ちをした同僚たちの姿だった。
私には、電脳空間での活動の適性があった。それも並大抵ではない。今までに試験を受けた誰よりも高く、ぶっちぎりで。スーツの男曰く、「これまで見たことがないレベルの適性」なのだという。
電脳世界に入ったことはこれまでにも何度かあったが、まさか私に高い適性があったとは思いもよらなかった。半ば興奮気味に上司へ連絡する男と、同じく興奮した様子でわあっと歓声を上げて詰め寄る同僚たちの姿に、私はすっかり狼狽しきってしまっていた。まだ状況がよく掴めていないのに、急にそんなことを言われても困る。一体どうしたものかと思っていた矢先、同僚のひとりの言葉が耳に入った。
「サイバーキャノンってあれっすよね、優勝者にはめっちゃ賞金が入るんすよね! いいなあ……」
「……賞金…………」
その言葉を聞いた瞬間、脳裏を妻子の姿がよぎった。今の私たちの暮らしぶりと言えば中の下の下、お世辞にも贅沢とは言えない毎日だ。中流とさえ言えない我々は、企業戦士だ何だと言われながら上に立つ者に使い潰される日々だ。
それがどうだ、もしサイバーキャノンで優勝できたとしたら? 賞金が出れば、妻子にもっと良い暮らしをさせてやれるかもしれない。もっと良い仕事にありつけるかもしれない。もっと――。
かちり。私の欲望に火が付く音がした。
連絡を終えたスーツ男の前に歩を進める。興奮と緊張、その他様々な感情で、私の身体は小刻みに震えていた。
「……あの。サイバーキャノンで優勝すれば、賞金が出るんですよね」
「ああ。賞金は全部君が取っていい」
興奮のあまりに喉が鳴った。額に汗が浮かぶのをはっきりと感じる。
これは一世一代の大チャンスだ。たとえ叶わぬ願いだとしても、掴まぬ手はない。
「――やります。やらせてください。絶対に優勝してみせます、私が」
全ては、愛する妻と子どものために。
不意に現実に戻り、自分がこれまでを思い出していたことに気がつく。レース開始までもう時間がないというのに、私は何をやっているのだろうか。それとも、まだ過去を振り返るだけの余裕が残っているということなのだろうか。どちらでもいい。何にせよ私には、走る以外の選択肢はないのだから。
大きく息を吸い、そして吐き出す。深呼吸を三回も繰り返す頃には、はち切れんばかりの動悸も幾分か収まっていた。
もうすぐ号砲が鳴る。熾烈な争いが幕を開ける。私以外の他の参加者にもそれぞれ夢や野望があって、そのためにライバルを蹴落とすことさえ厭わないだろう。でも大丈夫だ。私の欲望だって、きっと負けてはいない。折れそうになったとしても、いつだって左の薬指の輝きが私に勇気をくれる。だから大丈夫。
「――全員まとめて、どこからでも掛かってこい!」
三十八年の生涯。その中で、私は初めて吼えた。
* * *
――各選手がスタート位置に付きました! 今や全世界の誰もが、この英雄たちの行く末を、そして迎える結末を! 固唾を呑んで見守っています!
このレースに勝利し、栄光を手にするのは誰なのか! それはまだ誰にも分かりませんが、今言えることがひとつあります! それは「最も欲望が強かった者が勝つ」ということ! ただ今より始まるのは、夢と野望と欲望がむき出しになってぶつかり合う、最高に熱い戦いなのです!
さあ、ついにカウントダウンのランプが点灯しました! 戦乱の火蓋が今まさに切って落とされようとしております!
さあカウントダウン! ―― 三、二、一 ――!