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Eupholic Journey -The Journey Never Ends-

Composer : DJ TSAR

 ポルノグラフィティという日本のロックバンドがいる。子供の頃からいろいろな音楽を聴いてきた中で、好きだったロックバンドの一つである。彼らのリリースしている楽曲の一つに、『アゲハ蝶』という曲がある。この曲中では、旅人に対して「その旅はいつまで、どこまで行くのか」と尋ねるフレーズがあり、その中での旅人の回答は「終わらせることはできるけど、終わりはない」というようなものだった。(著作権の兼ね合いで引用は避けたので、気になる人は楽曲を聴いてみてほしい)

 旅。旅ではないが、私はずいぶん昔に家庭の事情により引っ越しを経験している。市町村を跨ぐ移動を大きく超え、所謂地方が変わる程度の引っ越しだ。その頃の友人たちに盛大に見送られた際には、大泣きしながら別れを告げた記憶がある。いざ引っ越しの当日。幼馴染との別れの後、泣き疲れた私が目を覚ますころには新天地に入り、全くもって真新しい世界に来たことを自覚したりもした。これも、「旅」と見ることができるのかもしれない。

 

 そうすると、引っ越しをした後の新居というのは旅の終着点なのだろうか。

 おそらく違うだろう。引っ越しをして、それでおしまいというわけではない。そこから私の新しい生活、新しい旅が始まったのだろう。

 あるいは、その後進学して、就職して。結婚して子供が生まれて。その子供が大きくなり、やがて巣立って。年老いて。やがて生を終えることになったとき、そこで旅は終わるのだろうか。

 いいや、旅は終わらないだろう。死後に私がどうなるのかなど、わからなければ知る由もない。しかし、死は次の生につながるという考え方も世界の中には存在し、それに則るのであれば死こそ次の旅への出発地ともとれる。

 旅はまだまだ続く。時には休みながら、時には早足で駆けながら。その果てを覗くためにも、前に進んでいこうと思う。



 

 そういうわけで、ESv2の企画についてはこれをもちましておしまいということになります。最後がこんなよくわからない、煙に巻いたような文章なのはご愛嬌ということにしておきますが、「旅」をテーマにした段階である程度最後に書いておきたかったテーマのうちの一つになります。一人ひとりの目的地に、それぞれのペースとルートと仲間を伴って向かっているということ、自分なりの旅をしていければいいんだよというある種自分へ宛てたメッセージになっています。

 それとは別に、「世界とは見えているものがすべてではない」というサブテーマもありました。こちらのテーマについては、私とは別のライターが主軸に据えて作品を作りあげていると思いますので、ここまで読んできた文章を振り返っていただけると良いのかな、と思います。

 今回も非常に多くの方に支えていただきました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。お名前はクレジットのページに記載させていただいておりますので、そちらをご覧ください。

 

 最後になりますが、私の旅はまだまだ終わりません。それが皆さんにとって望ましい形か、そうでないかは分かりません。分かりませんが、それでも次の旅も良いものになると信じて、筆をおきます。

 それでは、またお会いしましょう!

 追記:2021/12/10

 ……などと書いてから、早二カ月。

 これを書いている今も、未公開分のストーリーはいまだに公開できていません。多数の方にご迷惑をおかけし、本当に申し訳ありませんでした。

 やむを得ない事情というものはありますが、私の見通しの甘さやマネジメント能力不足など、至らないところが多くあったのは事実だと認識しております。

 

 さて、いまこれをご覧になっているということは、きっとこのサイトも完全な形で公開され、ESv2 というコンテンツの幕引きがきちんとなされたのではないか、と思います。一日でも早く、その状態になるよう鋭意努力しております。

 謝罪だけ書いて終わらせるのも味気がありませんので、少々四方山話を。

 Eupholic Selectionsというコンテンツは、そもそも私の別名義である「Eupholic Empire」から着想を得て、架空の創作群を用いることで様々な角度から楽しむことが出来る総合的なコンテンツをやってみたいというところからスタートしました。これまでにもそのような試みがなかったわけではありません。そのような先人たちの血と汗と涙から多くを学び、今日まで自らと多くの有志によって創り上げてきました。

 今回のような試みが正しいのか、特に「同人音楽ゲームのコンテンツとして」正しいのかは、正直なところわかりません。楽曲制作にしても、ジャケットイラスト制作にしても、少なくない独自の仕様を用いたことにより、多くの苦労を掛けたこともあったかもしれません。ただ、私は全部ひっくるめて「面白いコンテンツになった」と自負しております。

 おおよそ100人が携わって完成したこの「Eupholic Selections vol.2」というコンテンツを、骨の髄まで楽しんでいただければ幸いでございます。

 最後になりますが、正直なところ今回の企画を最後に私は主催者をやめよう、と考えておりました(企画段階のお話です)。しかし、携わってくれた多くのクリエイターの熱意やアイデア、創作の魂を見せつけられました。そんな状態で黙って退場してゆくのも、なんだかつまらないな。まだ走れるんじゃないか。そんな思いが強くなってきました。そして、このコンテンツの裾野を広げたまま終えるのもまたもったいないな。なにかもう少しフォーカスして掘り下げることはできないかな、と。

 そこで、時期についてはまだ完全に未定ですが、このEupholic Selectionsの外伝的な位置づけのものを、やってみたいと思います。そこまでたどり着くことが出来るかは正直まだ不透明ですが、何とかやってみたいと思います。

 またきしょいポエム企画やるのか、とお思いの方もいるかと思います。

 見なくて結構!

 音楽ゲームのほうだけ遊んでくれ! 次回も面白いものを出せるように頑張ります!

​ 長くなりましたが、そういうことです。またお会いしましょう!

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